晴れ

ボールペンのクリップが折れた。
「まだ使えます。がんばります！」といっている。「でも、俺は胸ポケットに指しておけないと何かと不便なんだ」「そんなこといわずに使ってください。もったいないって万博でいってたじゃないですか」「じゃあ、右のズボンのポケットにどうぞ」「ありがとうございます」
それから、ボールペンと以前から右ポケットにいたキーホルダーが仲良しになってしまって、ボールペンを取り出そうとすると一緒にキーホルダーがついてくる。
キーホルダー「いかないでくれ！」ボールペン「ちょっとまってて一働きしてくるから」「いくな〜」って、キーホルダーがいきおいあまってポケットから落ちる。
「きみは左ポケットにいってね」とキーホルダーを左ポケットに入れるようになったが、二人の愛は強い。いつのまに入れ間違えるのか、右か左のポケットにいつも一緒にいるようになった。