長男長女の必殺技

今朝、長男が「今日の夜は、出前の寿司とってくれてもいいよ」といった。この言い回し、よく聞く。基本形「○○してくれてもいいよ」というものだ。そして例外なくこういう言い回しを得意とするのは長男、長女に多い。「今忙しいから、あんた洗濯してくれてもいいよ」とか「出かけるんなら、ついでに○○*1でお菓子買ってきてくれてもいいよ」とか「そこの掃除*2してくれてもいいよ」など話し方は提案型なのだが、二男二女以降は体験的に「○○してくれてもいいよ」というのは、「○○してくれ」という意味だと身を以て理解しており、「『○○してくれ!』といわれた方のが断りやすいんだけどなあ、、、」などと思いながらも、いつの間にか、そうせざるを得ない状況におかれることとなる。こちらにその気がなくても「じゃあ、やってあげるよ」とか「いいよ」といわしめる*3長男長女の必殺技なのである。「こんな技、どこでどう覚えるのだ?」と前々から思っていたが、今朝その理由がわかった。この歳にしてすでに心得ている。つまり、天賦の才だったのだ。
寿司は却下され、彼のもくろみ通りとはいかなかったが、こうした失敗体験を通じて、これから徐々に利用方法が洗練されていき、無敵の必殺技となっていくのだ。
長男長女以外がこれをうまく使いこなせないのは、そのためだ。彼らは物心ついた頃から使い始めている。キャリアが全然違う。このキャリアが、相手との力関係、現在の状況等を的確に瞬時に判断した上で、一番よいタイミングでこの必殺技を繰り出すことに長けさせ、多少強引にみえる状況に於いても、なぜか大抵うまくいくようになるのだ。

*1:出かける方向と逆だったり、さらに遠いところだったりする

*2:かなり大がかりになりそうなやっかいな代物が多い

*3:とてもフレンドリーにナチュラルに話しかけてきて、断ればとてもショックを受けた顔をするため、断れない場合が多い